夢のような九份・十份への旅 現実は厳しいのね〜と感心してしまった事
少し疲れの出てきたのでまったりしながら観光をして2泊を過ごし、ここから九份・十份へ1泊旅に出かけます。台北から九份までは直通電車がありません。少し不便ですが、電車とバスで行くことにします。台北駅からであれば在来線で乗り換えなしで最寄りの瑞芳駅に行けます。特急で行けば30分ちょいで到着、そこかはタクシーかバスで行くことになります。台湾は冷房がキツいよ…と聞いていましたがこの日は雨降り。移動の途中で少し濡れて電車に乗ったのですが本当に寒いくらいの車内温度でした。(皆さんも乗車の際は1枚羽織るものをご持参くださいませ)さて瑞芳駅はなんだか懐かしい感じのする地方の街で、駅前の小さなロータリーとその周辺の商店街は、子供の頃に行った修善寺や熱海の街のようです。高いビルもなくのんびりした感じがあって落ち着きます。
この日は雨だったので、特に人通りがないのかしらん、こんな駅前にもファミマがちゃんとありました。本当にどこの街にもありますね。駅には日本語のできる駅員さんがいました。日本人観光客がいかに多いかということですね。
瑞芳駅に着いたら3番線の平渓線(ピンシーシェン)で十份に向かいます。ここでひとつ注意が必要なのは、この平渓線は1時間に1本しか電車がないということ、乗り遅れると予定が台無しになっちゃいます。乗車時間は大体40分くらい、瑞芳駅から小学生と思しき一段と一緒の電車でした。(多くなリュックを持っているので宿泊移動教室かしら)雨も上がり、なんとか天気も持ちそうなので噂のランタン上げに行きましょう!
とてもこなれたランタン屋さんに感心
十份といえばランタンですね。そうランタンに願い事を書いて空に飛ばせるのです。よくテレビで見るやつです。それから列車が老街(商店街)に入ってくるのを大迫力で見られますし十分瀑布という滝も見られます。また老街は伝統的な台湾の街の雰囲気を感じられるなど意外と見どころ満載でした。
ランタン屋さんはいっぱいあって、値段は選ぶ色数や大きさで違います。4面に願い事を書き火を灯し空にあげます。ランタン屋さんは1時間に1本走る電車の時間の合間で線路の上でたくさんの写真も撮ってくれます。ランタンをあげているところだけじゃなく、ハートマークを作っているところとか抱き合うポーズとか。この歳になるとなんだか照れ臭いやら馬鹿馬鹿しいやらです。このあと1時間近くかけて十分瀑布を見に行きました。長距離でなかなかの坂道続き、いや〜地味にしんどかったです。写真撮るのも忘れちゃいました。
ランタン上げのついでに基隆河に架かる長さ128メートルの静安吊橋によって写真をパチリ。歩行者専用の橋の割には頑丈な造りになっています。橋を渡った先には特に何もありませんでしたがなかなか味のある橋でした。
これからいよいよ九份に移動します!
瑞芳駅まで電車で戻り、そのあとはバスで向かいました。こうした有名観光地にくつと意外とこんなもんだよね的な感想を持つことが多いのですが、ここはまさに噂通り、狭いセブンイレブンの横の道が九份老街のスタートです。九份老街は治安も良く狭い商店街の両側にあるお店を冷やかしながらどんどん坂道階段を登っていきます。平日のこの日は意外と観光客も少なく歩きやすいのですが、その分しまっているお店もあってそれにしても正に「千と千尋の神隠し」の世界です。まぁにしても分かりにくい道をともかく噂のお茶屋さんまでひたすら頑張って歩きました。
赤い提灯と味のある建物、美味しいお茶とお茶うけの後は、海悦楼茶坊で夕食にしました。美味しい台湾料理が味わえるだけではなく、眺めの良さが有名で天気が良い日には、テラス席から眺める阿妹茶酒館の景色は最高!九份らしい眺望をたっぷり楽しめます。特に夜景が評判なので、ディナータイムがおすすめですよと色々なガイドブックにあったお店です。ありがたいのはアルコールメニューがあること。一杯飲みながらの夕食は台湾では貴重品です。夕飯を食べているとお店の店主と思しきご老人がやってきてなにやら日本語で話しかけてきました。旦那の帽子の文言に感銘を受けたということで、自分は日系人で頑張っている、あなたのその気持ちが嬉しいと言って、お店の飾り棚から名入りの茶海を出してきてプレゼントしてくれました。なんだかとってもほっこりしました。
魑魅魍魎の潜む九份老街
九份老街は本当に映画のセットのようで、煌びやかでノスタルジックで。でも一本裏に回ると観光客には全くわからない階段や道があり、一度迷い込んだら戻れない…そんな魑魅魍魎の潜む街です。商店街は思いのほか狭く、楽しむなら2時間もうろうろすれば回れちゃう感じですが今回ここで宿泊予約したのが山の上の方にあるはずのB&B。そこに行こうとするのですが辿り着けない。何度も同じ道をくるくる周り、いろんな坂道、階段を上がったり降りたりしてみてもつけない。なんたってGoogleマップがグ〜ルグルし、全く役に立たない。そうこうしてると商店街のお店がどんどん閉まっていくのです。もう寂しいのなんの。もうだめだどうしようと途方に暮れていると閉店準備をしていたお店のお姉さんが声をかけてくれました。事情を話し、予約表を見せてもお姉さんも宿がどこにあるのかイマイチわからない、とうとう宿に電話してくれてお迎えに来てもらえるように交渉してくれました。待つこと20分近く宿の女性が迎えにきてくれて宿に移動。でもその道の過酷なことよ。さらに坂を上がり階段を歩くこと十数分、何とか宿に辿り着きました。眺望抜群ということでしたが小雨が降り、とっぷり暮れていては眺望もあったもんじゃない、シャワーを浴びて死んだように寝ちゃいました。
こんな小道や階段が裏側に張り巡らされています。
今日はここまでpart9-2に続く